ナルコノン卒業生&スタッフのタコです。
薬物をやっている人が身近にいた時、良かれと思って言った言葉が、逆効果になることがあります。
今回はかつて薬物依存に陥った私と、その当時の家族とのコミュニケーションの失敗経験も踏まえながら、書いていきます。
■ ① 怒る・責める・決めつける

いわゆる否定や評価は、一見すると
「間違っている相手を正そう」という正義の行動に見えます。
ですが、受け取る側はどう感じるでしょうか。
「自分のことを理解してもらえていない」
「否定されている」
そう感じてしまうことが多いです。
例えば、
「嘘をつくな」決めつけ
「見損なった」否定
「なんで普通に生きられないんだ」評価
「薬物をやるなんてガッカリした」否定・評価
「どうして誘惑に負けたんだ」評価
「心が弱いから薬物に手を出したんだ」決めつけ
「どうせまた薬をやるんだろ」決めつけ
感情的になれば、こうした言葉が出てしまうのも無理はありません。
実際にその通りだったり、本人に少しでも解ってもらおうという気持ちから、こうした言葉を口にしてしまうことは薬物問題を抱える家族の多くが経験することです。
ですが結果として、
関係は悪化し、状況も悪くなるケースが非常に多いのです。
■ ② なぜ悪化するのか(原因とメカニズム)

では、なぜこうした関わりが逆効果になるのでしょうか。
大きな理由は、
本人の「自分で考える力(自主性)」を弱めてしまうからです。
薬物の問題は、最終的には
「本人がどう生きるか」を選ぶ問題です。
ですが、外から強くコントロールされると、
人はこう感じ始めます。
👉「どうせ自分はダメなんだ」
👉「何を言っても否定される」
👉「もうどうでもいい」無気力
さらに、
👉 怒られる → 隠す
👉 監視される → さらにバレないようにする
👉 否定される → 話さなくなる
という悪循環が生まれます。
そして、もう一つ大きな問題があります。
それは、
「親の言うことに従うか、反発するか」だけの世界になってしまうことです。
本来必要なのは、
「自分で考えて判断する力」です。

ですが、
- 「あの子とは遊ぶな」
- 「あなたには無理だ」
- 「危ないからやめなさい」
こうした関わりが続くと、
👉 自分で考える機会が減る
👉 親の目がないところで反動が出る
という状態になります。
結果として、
親の目が届かない場所で問題が深くなっていくことも少なくありません。
■ ③ 正しい関わり方のヒント
では、どう関わることが大切なのでしょうか。
答えはシンプルです。
否定や評価を減らし、安心して話せる関係を作ることです。

例えば、
❌「今日は何してたの?」(詮索・疑い)
ではなく
⭕「今日はどうだった?」
→「いいね!」(しっかりと理解の相槌)
❌「またあの子と遊んでたの?」
ではなく
⭕「〇〇くんて面白そうだね。どんなことして遊ぶの?」
→「そうなんだ!もう少し詳しく教えて」(興味・関心を伝える)
❌「ちゃんとやりなさい」
ではなく
⭕「どうしたらうまくいきそう?」
→「そう考えてるんだね。話してくれてありがとう!」(理解と感謝)

こうした会話は一見すると遠回りに感じるかもしれません。
ですが、実際には
👉 本音を引き出す
👉 自分で考える力を育てる
👉 親に相談できる関係を作る
という、とても大きな意味があります。
大切なのは、
👉 正しいことを言うことではなく
👉 「この人には話しても大丈夫」と思ってもらうこと
です。私も本当に意識して気をつけるように日々心がけています

■ 最後に
あなたが本当に望んでいるのは、
「親の言うことを聞く子供」ではなく、
自分で考えて、正しい選択ができる大人になること
ではないでしょうか。

薬物の問題は、
力で押さえつけて解決するものではありません。
だからこそ、
👉 関係を壊さないこと
👉 一人で抱え込まないこと
信頼関係がとても大切です。
子供との信頼関係に最も重要なのは、理解すること。
親が子供の考えを理解することが信頼構築の鍵です。
🐙理解と同意は別ものということ
私タコはこれをナルコノンで初めて教わった時に目から鱗でした「え?え?どういうこと?」となりました!
例えば子供が「覚醒剤は自分にとって心の支えで必要なもので止めたくないよ!」
と言ったとします。(とんでもない発言です。)あなたはこれに対してただ「分かったよ」と言います。
これが理解です。ここでいう「分かった」というのは子供がそう考えていることを理解したという意味です。
したがって、子供が今後もずっと心の支えとして薬物を使い続けていくことに同意したということではありません。これが理解と同意の区別です。
理解とは単に、相手の言っていることや考えていることがそうなんだと受け止めることです。
そこに意見や、評価は不要なのです。

この線引きがきちんとできていれば、多くの議論や言い争いは起きないということになります。
自分の話を否定せずに最後まで聞いてもらって理解までしてもらえたら、誰だって嬉しいはずです。
信頼関係があれば、子供は自分で自分の考えをどんどん話し始めます。
最初は薬物を肯定する発言をしていても、否定せずにじっくりと聞き続けることで、次第に自分の方から「やめなければいけないと思っている」といった言葉が出てくることがほとんどです。
もし今、
「どう関わればいいか分からない」
「このままで大丈夫なのか不安」
そう感じているなら、
専門の場所に相談してみてください。
考えがまとまっていなくても構いません。
ナルコノンにいつでもお電話ください。
正しい関わり方を知ることが、
回復への大きな一歩になります。
薬物やアルコール依存について情報を得たい方へ
薬物やアルコール依存の問題に関する情報を配信します。
