*2023年11月6日にこの記事を更新しました。
こんにちは、薬物リハビリ施設ナルコノン卒業生のアンソニーです。今回はシャブ(覚醒剤)に関係するお話です。昨年の日本では不正薬物全体の押収量約1,134kgに対し、覚醒剤の押収量は約912kg(80%以上)でした。(令和三年)日本で最も乱用されている違法薬物は覚醒剤であり、この事実は昔も今も変わりません。
シャブとは
シャブとは、覚醒剤の俗称です。シャブという名前の由来は定かではないですが、諸説あるようなので気になる方はネットで調べてみるといいでしょう。ではそもそも、覚醒剤とは厳密には何のことを指すのでしょうか。
覚醒剤とは、メタンフェタミンという強力な化学物質から合成される人工の薬物です。また覚醒剤の製造過程で、その効果を増すために他の化学物質が混ぜられています。それは風邪薬の錠剤から、バッテリー液、ランタンの燃料や不凍剤まで様々です。
覚醒剤は通常、白い結晶状の粉末です。無臭で苦い味がし、水またはアルコールに簡単に溶けます。使用者はこれを微粉末にして鼻から吸引したり、喫煙したり(炙りと呼ばれる)、注射器で注入したりします。また、錠剤型の覚醒剤を経口摂取する人もいます。
しかしどんな方法で摂取したとしても、この薬物を摂ると、続けて取りたいという強い欲求が引き起こされます。非常に中毒性が高く、身体に蓄えられたエネルギーを消耗させ、薬物をさらに摂ることによってしか軽減できない、破壊的な依存症を引き起こします。
前にここナルコノンを卒業した先輩が「一度注射すると止まらない。その日はとことん打ちまくっちゃう。」と話してたのを覚えています。また摂取方法を注射にすると、炙りには戻れなくなるとも言っていました。それほど覚醒剤は依存性が高く、注射による快感には抵抗し難いようです。
覚醒剤がやめられないという話は本当によーーーーーーーーく、よーーーーーーーーーく沢山耳にします。それもそのはず、覚醒剤の再犯率は、過去どの年もみても常に7割近くあります。
しかし、ここ薬物リハビリ施設ナルコノンでは、そんな覚醒剤依存を克服した人がいます。ぜひこちらの記事を読んでみてください。人がどのように覚醒剤に依存し、覚醒剤を手放せなくなるかということを、自身の体験を通して赤裸々に語ってくれています。
シャブの効果と切れ目
効果1 ラッシュ
ラッシュは、シャブを注射したときに最初に感じる快感です。経験者によると、これが一番気持ち良いらしいです。快感を感じている間、使用者は心拍数が急激に上昇し、代謝が活発になり、血圧や脈拍が上昇します。よく言われるのは、全身の毛が逆立つような感覚なんだとか。
効果2 ハイ
快感の後に続くのが「ハイ」の状態です。ハイは4時間から16時間持続することがあります。ハイの状態の使用者に見られる行動は様々です。攻撃的になることもあれば、錯乱状態に陥り奇行に走るかもしれません。ありがちな特徴としては、神経過敏になり、何時間も同じ窓の掃除を繰り返すなど、取るに足らないことに過度に集中するようになります。
効果3 酩酊状態
酩酊(めいてい)状態とは、薬物やアルコールの使用をコントロールできなくなった状態のこと。ハイの状態を保つために、さらにシャブをやりたいという衝動を抑えられなくなります。この状態で薬物をさらに追加(追い焚きと呼ばれる)しても得られる快感はどんどん弱まっていきます。薬物使用者にとってこれが辛いサイクルです。
効果4 禁断症状(切れ目)
酩酊状態が終わり、もう覚醒剤の気持ちよさを感じられなくなったときに起こる現象です。猛烈な空虚感と薬物への渇望。不眠。非常に鮮明な幻覚。などなど。切れ目は精神が狂いそうになることもあり、自傷の可能性も高くなります。切れ目の辛さ、症状は摂取した薬物の量、その人の精神状態に大きく影響されます。
効果5 破綻
身体が薬物の作用にそれ以上対処できず機能を停止すると、「破綻」と呼ばれる状態になります。狂ったように眠ります。破綻の状態は1日~3日続きます。
効果6 脱力感
破綻の後、衰弱や飢え、脱水、また身体的、精神的、感情的に完全に消耗した状態に戻ります。この状態は覚醒剤をとることにより一時的に「解決」されるため、ここで再使用してしまいます。
効果7 離脱症状
最後の使用から約1か月後から3か月以内に離脱症状が訪れます。憂鬱になり、快楽を経験するエネルギーや能力がなくなります。身体的、精神的苦痛に追いやられます。ここで再び、苦痛に耐えるか再使用するかの二択に迫られます。
シャブの切れ目に効く食べ物?
切れ目が軽くなるとか、切れ目がなくなるという意味では、シャブの切れ目に効く食べ物はありません。そんな都合の良いものはないです。もちろん、栄養価の高い食べ物を意識して摂ると良いです。栄養補給は欠かせません。しかし、そのことはシャブの切れ目に限らず、おおよそどんな人の日常にも当てはまることです。
薬物が体のエネルギーを消費するのはもちろんのこと、薬物の作用により食欲が減退し、食生活のバランスが崩れます。体力は使うが飯は食えない。そもそもこれでは栄養不足になり、体調を崩してしまうのも当然です。
それでもシャブの切れ目が辛い、シャブを体から抜きたいと思っている方はぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
薬物の影響から逃れ、本当の意味でクリーンになるには根本的な解決策が必要です。
薬物に特化したリハビリを行うことで、ご本人の心身のみならず、人間関係、そして人生そのものを改善している人々が実際に生まれています。薬物を手放せなくなっている方を知っている、もしくはご自身がそうだという方、ナルコノンにご相談ください。
あなたの勇気ある一声が、1本の電話が、1つの命を救います。新しい人生を手にするチャンスはここにあります。今すぐにナルコノンにお電話ください。まずはスタッフが、親身にお話をお聞きします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考ページ
薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ (dapc.or.jp)
薬物のない世界のための財団公式ウェブサイト、覚せい剤の影響 (drugfreeworld.org)
薬物やアルコール依存について情報を得たい方へ
薬物やアルコール依存の問題に関する情報を配信します。