覚醒剤依存の状態にあるとき、人は自分でも信じられない行動をとってしまうことがあります。
正常な判断ができなくなり、大切な人を傷つけてしまうことも少なくありません。

しかし、そのどん底の経験が、自分の人生を大きく変えるきっかけになることもあります。
今回は、実際に依存の中で苦しみながらも回復へと進んだ体験についてお伝えします。
自分がおかしくなっていると気づいた瞬間
私は覚醒剤に依存していた当時、家族に対して長文のLINEを送り続けてしまったことがあります。
夜の9時頃から書き始め、気がつけば翌日の午前11時まで、14時間もスマホを握りしめていました。
送信した後に読み返したとき、自分の文章があまりにも勘繰りや被害的な思考に満ちていることに気づき、強い後悔に襲われました。

そのとき初めて、「自分は正しいのではなく、おかしくなっている」と実感したのです。
しかし、その状態に気づくまでには時間がかかりました。
やめなければいけないと分かっているのにやめられない。
死にたいわけではないのに、生きている実感もない。孤独や罪悪感に押しつぶされそうな中で、「誰か助けてほしい」と心の中で強く思っていました。

本当は家族に頼りたかったのに、逆に敵対するような言葉をぶつけてしまう。その矛盾の中で、自分を見失っていたのです。
どん底から見えた現実と選択
それが私にとっての「底」でした。

底まで落ちたとき、人はもう上がるしかありません。しかし現実は簡単ではなく、家族にも頼れない、友人にも薬物のことは話せないという孤立した状況でした。
相談先を探して電話をかけても繋がらなかったり、理解されなかったりすることもありました。
それでも私は探すことをやめませんでした。なぜなら「一人では絶対にやめられない」ということだけは、はっきり分かっていたからです。

同時に、家族だけに支えてもらうことにも限界があると感じていました。
例えるなら、重い病気になったときに、家族は支えることはできても治療そのものは専門家に任せる必要があるのと同じです。
薬物依存も同じで、根本から回復するためには専門的なサポートが必要だと気づいたのです。
自分を変える決意と新しい人生

そうして私はナルコノンに辿り着きました。
見学に行ったその日に、「ここで変わりたい」と決意し、そのままプログラムを始めました。家にはガラスパイプを置いたまま、鍵もかけずに飛び出してきたほど、それまでの自分から抜け出したい気持ちが強かったのです。
ナルコノンで「どうなりたいですか?」と聞かれたとき、私は「自分が変わりたい」と答えました。
薬物をやめるだけでなく、これまでの生き方や考え方そのものを変え、新しい自分に生まれ変わりたいと思ったのです。これまでの失敗や過ちは決して無駄ではなく、すべてが今につながっています。

もしこの文章を読んで何かを感じたのであれば、それは変わるタイミングかもしれません。
あなたも必ず変われます。勇気を出して一歩踏み出し、新しい人生を手に入れてください。