ケタミンという違法薬物がアルコール依存に効果があるという話を聞いたことがありますか?以前のブログでもお話ししましたが、MDMAという違法薬物もPTSDやうつ病に効くかもしれないということで、研究されていたりします。さて、ケタミンはどうなのでしょう?今日はそんなお話しです。
ケタミンとは
1962年、アメリカの製薬会社パーク・デービス社は、当時開発していた麻酔薬フェンサイクリジン(PCP)の代替となる新たな薬剤として、ケタミンの合成に成功しました。翌年の1963年には、PCPが正式に麻酔薬として認可されたものの、使用後に幻覚や妄想などの精神的副作用が報告され、わずか2年で人間への使用は中止されました。
その後、PCPに代わるより安全な選択肢として、1969年にケタミンが「ケタラール」という製品名で承認されました。ケタミンは、PCPと同様に「解離性麻酔薬」に分類されます。このタイプの麻酔薬は、身体感覚からの切り離されたような独特の意識状態を引き起こすことが特徴です。
ケタミン使用者は現実とのつながりが断たれたように感じられ、自分の意識だけが肉体を離れて浮かんでいるかのような感覚、宇宙空間をさまよっているような幻覚、あるいは幼い頃の記憶が鮮明によみがえるといった体験が報告されています。これらの感覚は非常に鮮烈かつ現実味を帯びているため、本人は本当に自分が身体から離れていたと確信し続けることもあります。
ケタミンとアルコール依存の研究?
最近、世界的企業テスラの創業者であるイーロンマスク氏がケタミンを日常的に使用していることを明らかにし、大きな話題を呼びました。本人曰く、自身のうつ症状の改善のために使用しているらしく、日常生活や仕事に悪影響はないのだそうです。
ケタミンやMDMAといった元々製薬会社が開発した薬物というのは、しばしば「うつ病」や「アルコール依存」などの「病気」に効果があるとして宣伝されることがあります。
ケタミンを用いて重度のアルコール依存が軽減した例や、MDMAの使用で過去のトラウマを乗り越えたという実験結果をもとに、一部の研究者は医学的な価値があると主張します。
さて、薬というのは永遠に効果のある万能薬ではありませんね。あなたが風邪をひいて病院に行ったとして、お医者さんに処方してもらえるのは一時的に効果のある抗生物質ですよね。これから生涯作用し続ける風邪薬なんてないわけですよ。これを飲めば、もう風邪をひかないみたいな薬なんてない。つまり、一時的な症状を改善するために薬は用いられるんですよね。
ケタミンでアルコール依存を治す?
薬は一時的には効果を発揮しますから、薬が効いている間は問題が解決したように感じるでしょう。それが精神的な症状の場合、例えばうつっぽい人がケタミンを摂取すると一時的に元気になると。それはあるでしょうね。分かります。私自身もいろいろ違法薬物を経験してきましたけど、違法薬物ってすごいですよ。摂取している間は、無敵な感覚があって、すごい元気なんですから。
でも、これは経験談からも言えることですけど、その感覚っていうのはずっとは続かない。続いても、2時間か3時間。効果が切れてくるとまたその無敵な感覚が欲しくなって、だんだん薬物がないと不安になってくるんです。
うつ症状やアルコール依存は、風邪とかと違って、簡単に克服できるものではないんですよ。薬飲めば治るなんて、そんな甘くない。一時的に症状に改善が見られて、「よかったよかった」なんて喜んでてもやがて逆戻りします。なぜか。
なぜなら「根本的な原因を解決しないから」です。なんでうつっぽくなったのか。なんでアルコールに依存するようになったのか。仕事がうまくいかない、人間関係で失敗した、お金がない不安、それが何かはその人にしか分かりませんが、そこを解決しないと精神的な安定はありません。精神的な安定がなければ、うつっぽくなったり、酒とか薬物、ギャンプルなどの依存性のあるものに簡単に飲み込まれてしまいます。
でも大丈夫。逆に言えば、根本原因を解決して精神的な安定を手に入れれば、再びうつになることもアルコール依存になることもよっぽどない。ここ薬物リハビリ施設ナルコノンジャパンでは、日本で唯一それが可能です。ここでは身体的な薬物からの離脱も勿論行いますが、そもそも薬物に頼った原因、うつになった原因を突き止めて処理します。
薬物でお困りの人は、本人でも家族でも友人でも、誰でもご連絡ください。薬物から解放されましょう。依存から解放されましょう!
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