薬物依存の問題では、家族が「やめてほしい」と願っていても、本人がリハビリを拒否することが少なくありません。以前は優しかったあの人がここまで変わってしまうなんて、もうあの日のようには戻れないんだ…そんな絶望を抱えてしまうあなたに、今日のお話をぜひ読んでほしいです。
薬物は人格を変える
家族の心の底には、ずっと「助けたい」という想いがあるものです。だからこそ、大切な人を責めるよりも「あの日のあの人に戻ってほしい」そんな想いに駆られる瞬間が何度も押し寄せるのかもしれません。
それなのに、あなたの目の前にいるその人は一体誰だというんでしょう?家族よりも薬物を選び、怒り、否認、言い訳、責任転嫁を繰り返している…もはや知らない人のようです。勇気を振り絞って「やめてよ」「回復施設に入ってほしい」そんな言葉を投げかければ、うるさい、仕事がある、今は無理だ、自分でやめられる…そう言ってあなたの手をすり抜けていきます。

家族は何度このシーンに出くわせばいいのでしょう?根負けして許してしまったこともあるでしょう。大喧嘩をしてすでに縁が切れているかもしれません。それでも諦め切れないのであれば、ぜひこの先を読んでください。
介入において最も重要なのは、「本人」と「薬物依存」を切り離して理解することです。あなたの目の前にいるのは、「本当のその人」ではありません。薬物は彼を変えてしまいました。薬物やアルコールが、本人にとって苦しみや不安、心の痛みを和らげるための「解決策」となってしまいました。
判断力が低下し、振る舞いが変わり…その結果家族を傷つけたり、問題を否定したりするようになります。それは、あなたの育て方・接し方が間違っていたからではありません。あなたの愛情が足りなかったからでもありません。薬物は魔物です。

大切な人を薬物の罠から救うには、事前の準備と家族の結束が不可欠です。依存状態にある人は、治療を避けるためにさまざまな約束をしてくることでしょう。そんなときは、怒りや拒否の反応に惑わされるのではなく、その背後にいる「助けを必要としている本人」に向けて関わる勇気が必要です。
家族側に求められる揺るがない決意
大切な人に、安全に、そして確実に薬物を断ってほしいと願うなら、薬物リハビリ・プログラムは大きな助けとなります。そしてそれに抗う彼らの「約束」にはこんなものがあるでしょう。
「もう使わないから」
「毎日薬物検査してもいいから」
「こんな目に遭うくらいならやめてやる」
「次にやってしまったら行く」

このようなことを言われても、決して動じないことです。このようなセリフは、薬物を使う人によって言い尽くされてきたものだと覚えておきましょう。ですから、話を切り出す前に、ご本人が言いそうなことをすべて紙に書き出し、こちらからの答えを用意してまずは一呼吸置いてください。
そしてこれも忘れてはいけません。「約束」とは、薬物を使う側ではなく、助けようとするあなたからとりつけるものです。この拒否反応の後ろに深く埋もれてしまった「助けを必要としているご本人」に向かって冷静に話しかけてください。

家族が本人の問題を代わりに解決しないと決めましょう。
金銭的な支援を続けないことも。
彼が引き起こしたなんらかの結果から守ることも、もう終わりです。
これらは「助けている」ように見えますが、依存を長引かせる要因になりがちだからです。
その人の反応や言い訳に対してリアルな対応策を準備し、家族全員が同じ方針で臨むのです。あなたが折れてしまえば、その管理責任はあなたにやってきます。
一線を守り抜く愛
介入の大前提は、効果のあるプログラムを用意しておくことです。それがなければ、単に酷な状況を当人に背負わせるだけで、助かる道は遠のいてしまいます。そしてそのプログラムに向かうための、彼を救うための最も重要な原則は「一線を守り抜く」ことです。
家族は愛情を持って接しながらも、依存を助長する行動には加担しないという明確な境界線を守り抜かなくてはいけません。そう、先ほどの「約束」を守り続けるのです。
薬物依存の状態にある人は、涙を見せたり、約束をしたり、感情に訴えたり、ときには脅したりしながら、現状を変えずに済むようとことん働きかけることがあります。

ここで家族が揺らいでしまうと薬物の問題は続き、さらに深刻になっていくことでしょう。多くの場合、本人が変わる決意をするのは、今の状態を続けることの限界に、自分自身で気づいた時です。
家族が冷静に、そして一貫して「リハビリを受けよう」と回復への道を示し続けることで、本人は初めて現実と向き合うチャンスを得ます。はじめ本人が「嫌がらせだ」「警察に行った方がマシだ」などといくらわめいたとしてもです。家族は取り乱さずにいるのです。追い出すのではなく、リハビリに行っておいでと、元気になって帰ってきてねと、あたたかく送り出すまで。

介入は罰ではなく、本来の人生を取り戻すための一歩です。ですから、家族の薬物依存でお困りの方は、ナルコノンへご相談ください。まずは専門のスタッフに打ち明けるところから始めましょう。
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