子供が違法薬物を使っているかもしれない。そう気づいた時、親は強い不安と怒りを感じると思います。しかし、感情のままに責めることは逆効果になることがあります。大切なのは、否定せず、援助せず、専門家につなぐことです。
子供を否定・評価しない
こんにちは。薬物リハビリ施設ナルコノンジャパン卒業生のタコです。
もし自分の子供が違法薬物を使っていると分かったら、親として冷静でいることは簡単ではありません。

「今すぐやめなさい」
「何を考えているんだ」
「そんなことをする子だと思わなかった」
そう言いたくなるのは当然です。
実際に、薬物を注意した途端に子供が大暴れした、普段は温厚で大人しいのに薬物の話になると人が変わったように怒り出す、という話を聞くことがあります。かくいう私自身も、薬物を使っていた頃は同じような状態でした。
私の経験から言えることは、まず子供の人格そのものを否定しないことです。
薬物を使っている子供を見ると、金銭面、仕事面、生活面、約束を守らないことなど、不満に感じる点はたくさん出てくると思います。親として正さなければならないという使命感もあるでしょう。
しかし、「だらしない」「最低だ」「人としておかしい」と責めると、本人は薬物の問題と向き合うどころか、自分を守るために反発しやすくなります。
否定しないというのは、薬物使用を許すという意味ではありません。子供の人格を否定せず、しかし薬物を使う行為は認めない。その区別がとても大切です。
薬物を続ける援助をしない
二つ目に大切なのは、子供に薬物を続けるための環境援助をしないことです。
これは、親にとって非常に難しいことです。

子供を責めてしまう一方で、金銭面では助けてしまう。借金を代わりに払う。支払いを肩代わりする。後で返しなさいと言ってお金を渡す。こうした行動が、結果として子供が薬物を続ける環境を支えてしまうことがあります。
多くの場合、お金は返ってきません。それどころか、また別の理由をつけて金銭要求が来ることがあります。そして返済の話をすると、逆ギレしたり、大声を出したり、暴れたりすることもあります。
親としては、子供が世間に迷惑をかける前に何とか穏便に済ませたいと思うかもしれません。その気持ちは分かります。しかし、その優しさにつけ込まれてしまうこともあります。
ここで大切なのは、「本人を見捨てないこと」と「薬物を続ける環境を支えないこと」は別だということです。
食事を用意する。話を聞く。専門機関につなげる。安全を守る。これは支援です。
しかし、薬物を買うために使われる可能性のあるお金を渡す。借金を何度も肩代わりする。問題をなかったことにする。これは、結果的に薬物使用を支えることになりかねません。
親として示すべき姿勢は、こうです。
「あなたのことは見捨てない。でも、薬物を続けるためのお金や環境は支えない」
この線引きが、回復への大切な一歩になります。
専門家に一任する
三つ目は、薬物リハビリの専門家に相談し、任せることです。
親だけで薬物問題を解決しようとすると、心身ともに大きな負担がかかります。薬物の禁断症状、依存の仕組み、薬物を使っている人とのコミュニケーション、回復までの段階。これらを家族だけで判断し続けるのは、とても難しいことです。

薬物を使っている本人は、嘘をついたり、怒ったり、泣いたり、反省したように見せたりすることがあります。家族はそのたびに揺さぶられます。
「本当に信じていいのか」
「今回は助けるべきなのか」
「厳しくした方がいいのか」
「見放していることにならないか」
そう悩み続けるうちに、家族の方が疲れ切ってしまうこともあります。
だからこそ、薬物依存について知識と経験を持つ専門家に相談することが大切です。回復の道筋を知っている人に任せることで、家族が無駄に傷つき続けることを防ぐことにもつながります。
ただし、暴力や自傷他害の危険がある場合は、まず安全を最優先してください。家族だけで止めようとせず、必要であれば警察や救急、医療機関などにも助けを求めることが大切です。
ナルコノンジャパンでは、薬物を必要としない人生へ向かうためのプログラムを提供しています。ご本人からの相談はもちろん、ご家族からの相談も受け付けています。

子供を否定しない。
薬物を続ける援助はしない。
専門家につなげる。
この三つはセットです。
もし今、お子さんの薬物使用で悩んでいるなら、一人で抱え込まないでください。電話、メール、SNSのDMなどから、まずは現在の状況をお聞かせください。回復への道は、正しい相談から始まります。
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