大麻リキッドは、見た目だけでは普通の電子タバコと区別がつきにくい薬物です。
若年層への広がりと、スマホから始まる危険な入口を家族が知っておく必要があります。
若年層に広がる大麻事犯
日本で大麻の問題は、どんどん若い人たちに広まっています。
令和6年の大麻事犯検挙人員は6,078人。そのうち少年は1,142人、20歳代は3,458人で、少年と20歳代を合わせると4,600人になります。
つまり、大麻事犯で検挙された人の多くが若年層であり、特に10代、20代への広がりが深刻になっているのです。
さらに少年の内訳を見ると、令和6年には中学生26人、高校生205人が大麻事犯で検挙されています。
もちろん、バレずに隠しながら使用している人たちはもっとたくさんいることでしょう。
中学生や高校生という年齢で、すでに大麻と接点を持ってしまっている現実があります。
これは「うちの子に限って」「まだ子どもだから関係ない」と言い切れる問題ではありません。
大麻は、昔のように「いかにも怪しい場所で、怪しい人から手に入れるもの」というイメージだけでは語れなくなっています。
友人からの誘い、先輩からの紹介、SNSで見かけた投稿、興味本位の検索など、入口は身近なところにあります。
特に若い世代にとってスマホは生活の一部です。そのスマホの中に、薬物への入口が潜んでいる可能性があることを、家族は知っておく必要があります。
見えにくい大麻リキッド
近年、注意が必要なのが「大麻リキッド」と呼ばれるタイプです。これは大麻成分を含む液体を、電子タバコのようなペン型デバイスで加熱して吸引するものです。
見た目は普通の電子タバコやガジェットとほとんど変わらず、外から見ただけでは中身が何なのか判断することは非常に難しいものです。
乾燥大麻であれば、独特の臭いや葉の形状から気付ける場合もあります。
しかしリキッド型になると、カートリッジや小さな容器に入っていたり、電子タバコの部品のように見えたりするため、親や家族が見つけても危険なものだと気付かないことがあります。
「最近、変なペンを持っている」「部屋で電子タバコのようなものを吸っている」程度にしか見えないこともあるのです。
また、大麻リキッドは海外から国際郵便や航空貨物などを通じて密輸されるケースがあります。
税関でも、大麻リキッドが隠された貨物や、ヴェポライザーに入った状態の大麻リキッドが摘発されています。
こうした薬物は、見た目を普通の製品に紛れ込ませることで発見を逃れようとします。つまり今の大麻問題は、「葉っぱを見つければ分かる」時代ではありません。電子タバコ、カートリッジ、リキッド容器など、家族が見慣れていない形で生活の中に入り込む危険があるのです。
買い方ではなく入口を知る
大麻リキッドの問題を書く時に注意しなければならないのは、危険性を伝えるつもりが、結果として買い方を教えてしまうことです。SNS上では、薬物そのものの名前を出さず、隠語や絵文字、ぼかした表現を使って売買につなげる投稿が存在します。しかし、具体的な隠語や検索方法、連絡の取り方まで書いてしまえば、興味本位の若者にとって危険なヒントになってしまいます。
だからこそ大切なのは、「どう買うのか」を伝えることではなく、「どこに入口があるのか」を家族が知ることです。
スマホの中で知らない相手とつながっていないか。急に隠し事が増えていないか。
電子タバコのようなものを持ち歩いていないか。購入履歴や注文履歴に不自然な商品がないか。
生活リズム、睡眠、感情の起伏、お金の使い方に変化がないか。こうした小さな変化に気付くことが、早期発見につながります。
もし不安を感じたら、見て見ぬふりをせず、落ち着いて本人と話す時間を作ってください。
「それ、何を吸っているの?」と聞くことは勇気がいるかもしれません。
しかし、その一言が薬物依存の進行を止めるきっかけになることがあります。
大麻リキッドの問題は、ペンを見つけることだけではありません。その入口が、子どものスマホの中にあるかもしれないという現実を、家族が知っておくことが大切です。
薬物の問題で不安がある場合は、一人で抱え込まず、早めに専門機関へ相談してください。
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