突然ですが、ニタゼンという薬物をご存知ですか?ニタゼンとは、1950年代に研究された合成オピオイドの一群で、医薬品としては強力すぎて使用されなかった薬物らしいんです。ところが近年、違法市場に登場し、フェンタニルと並んで深刻な問題を引き起こしているんだとか。まだニタゼンに関する正式な研究はなく情報は少ないですが、今回は現状知られている範囲でまとめていきます。
ニタゼンとは何ですか?
ニタゼンは強力な合成オピオイドです。オピオイドには、脳内のオピオイド受容体に作用するあらゆる薬物、およびケシ由来またはケシに関連するあらゆる天然または合成薬物が含まれます。
ニタゼンは、モルヒネの代替として約 60 年前に研究者によって開発されましたが、過剰摂取の可能性が高いため、発売されることはありませんでした。ニタゼンは、世界中で多数の過剰摂取による死亡と関連付けられています。
ニタゼンは、白色粉末、結晶性固体、または茶色、黄色の粉末として販売されています。また、錠剤(偽造オキシコドン)、ヘロイン、ケタミン、合成カンナビノイドにも含まれていることが報告されているようです。
ニタゼンにはさまざまな呼び名があり、列挙すると
ベンゾイミダゾールオピオイド、合成オピオイド、新規精神活性物質(NPS)、イソトニタゼン、メトニタゼン、エトニタゼン、プロトニタゼンなどなど。
ニタゼンの使用と効果
ニタゼンは、注射や吸入、あるいは錠剤として経口で摂取されることがあります。医療用には使われない薬ですが、違法市場で流通し、使用者は強い鎮痛効果や陶酔感を得ようとします。
効果は人によって大きく異なります。体格や体調、薬に慣れているかどうか、同時に他の薬を使っているか、さらにはロットによって強さが違うため、一概に「安全な量」と言える基準は存在しません。
短期的には、リラックス感、眠気、陶酔、ストレスの軽減といった感覚が得られる一方で、吐き気や嘔吐、かゆみ、発汗、そして呼吸や心拍数の低下といった副作用が起こり得ます。摂取量が多ければすぐに過剰摂取につながり、呼吸が浅く遅くなる、顔色が青白くなる、意識を失う、最悪の場合は死亡するといった事態を招きます。
過剰摂取に対しては「ナロキソン」という薬が効果を一時的に打ち消すことがありますが、ニタゼンは効力が非常に強いため、繰り返し投与が必要になるケースもあります。救命の現場では、対応の難しさが大きな問題となっています。
長期的な影響についてはまだ十分な研究がありません。ただし、モルヒネやヘロインなど他のオピオイドと同様に、強い耐性や依存を引き起こす可能性は高いと考えられています。使用を続けることで便秘や内臓の障害、脳や心臓へのダメージといった健康被害も予想されます。
ニタゼンがこれから日本に流入する可能性
ニタゼンは主に、中国で製造されているという噂です。これは噂ですから、何も確証があってのことではありません。米国はじめ西側諸国が勝手に言い張っているだけなのかもしれませんし、本当にそうなのかもしれません。事実どこで製造されているのかまでは分かりません。
ただ、この調子で拡散すれば、いずれ日本にも流入する可能性は十分にあります。どうか皆さん気をつけてください!
そして、ここ薬物リハビリ施設ナルコノンは、そんな薬物が日々拡散する世の中で薬物のない人生を人々に取り戻させる活動をしてきました。ここでリハビリを終えたほとんどの人が、今では薬物とは無縁の人生を送っています。自分もその1人です。どうか手遅れになる前に、こちらにお電話ください。まずは、親身にお話を聞きます。
参考文献
https://adf.org.au/drug-facts/nitazenes/
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