飲酒は依存を起こすものの中でも、暴力による被害が最も多いかもしれません。厚生労働省も、飲酒と暴力の関係についてはHPで警告しています。お酒を飲むとなぜ、暴力を振るうのでしょう?それは本当にお酒が原因なのでしょうか?
(参照URL:厚生労働省HP e-ヘルスネット – 飲酒と暴力)
飲酒と暴力の関係
飲酒と暴力に関する臨床実験が行われました。それはどんなものだったのでしょうか?
まず、『アルコールを摂取した人』と『アルコールに似たものを摂取した人』の2つのグループに分けます。彼らに対人ゲームをやらせ、負けた場合は相手に罰ゲームを与える、という実験だったそうです。そして、この罰ゲームの強度を4段階に設定しました。
すると、『アルコールを摂取した人』は『アルコールに似たものを摂取した人』に比べて、より、罰ゲームの強度が高いものを選ぶ傾向があるという結果になったそうです。
アルコール接種した人の攻撃性が高くなることを、実験で確認したというわけです。
また、この実験、もっと科学的にも調査されています。
罰ゲームの強度を選んでいるときの、アルコール摂取者の脳をMRIで測定したところ、前頭前野やその他の報酬系で、活動が減衰していることが確認されたそうです。
他の動物とは異なり、人間が思考や創造性を行うための脳の最高中枢は、前頭前野と考えられています。
この結果を見て、研究者らは、アルコールは前頭前野などの活動を抑制し、人々の行動をより攻撃的にしてしまうのだと結論づけました。
(参照URL:The Telegraph – Why alcohol makes people violent, by solved scientistsより)
つまり、飲酒は人を暴力的にする可能性が高いと判断されたということです。
飲酒による暴力の一番の問題は何か
他の暴力事件と異なり、飲酒による最も問題になることは、暴力を振るったことを本人が憶えていないことでしょう。
これが非常に問題なのです。
今日のブログのタイトル画像にも載せましたが、このようなポスター、駅でよく見かけるのです。なぜわざわざ「暴力は犯罪です」警告するのでしょうか?
それは、それだけ飲酒による暴力が問題になっているからに他なりません。
お酒を飲んでいたから、酔っていたから、憶えてないので…それで被害者は許せると思いますか?
悪いことをした認識がないのでは、反省のしようもありません。
以前にもお伝えしましたが、そのような現場に居合わせたら、必ず記録しましょう。
そして、飲酒による暴力がどれだけ、本人と家族の人生を破壊していくかの例を、次回以降、ご紹介していきます。
飲酒での問題でも、人生の取り返しが付かなくなります。「お酒さえ飲まなければいい人」で済まなくなってしまうのです。
お酒を飲んで問題を起こす人が、問題を起こし続ける人になってしまうのをストップさせましょう。
どうしても止められないなら、まずはナルコノンにご相談を。
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