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薬物を「抜く」と「断ち切る」の違い


薬物を乱用している人なら誰でも、それが良くないことだとはわかっています。だからこそご家族に隠れて取るのです。それが開き直った態度になったならば、依存は次の段階へ進んだと言えます。本当なら薬物を断ち切り、抜きたいと思うものです。今日のテーマは「断ち切る」と「抜く」とは何か?についてです。

正確に言って「薬物を断ち切る」とは?

薬物を根性で断ち切ることのできる人たちが、世の中には一定数います。薬物を取ったせいで事件や出来事が起こり、それをきっかけに「やめなくては!」と固い意志を持つことで、なんとか行動を止めることが多いものです。

では、そもそも薬物を「断ち切る」とは、正確にどのようなことでしょうか?

これには、単に行動として「摂取することをやめる」という意味以上のものがあります。なぜなら、真の意味で薬物を断ち切るには、人間関係の清算が必ずついてまわるからです。

さらに現代は、インターネットの発展とSNSの普及によって、違法合法問わず、薬物の入手は非常に手軽な時代になってしまいました。友人・恋人から誘われたことをきっかけに薬物使用に手を染める人々が絶えない中、今ではさらに、インターネットを見て自主的に手を出す人たちまで現れています。

ですから、薬物を使おうとに誘ってくるようなよろしくない交友関係に加えて、SNS上での形の見えない繋がりや、アクセスのルートを遮断・制限することが「断ち切る」に必要とされます。

自身の欲求のコントロールのみならず、薬物入手ルートが遠ざけられるようコントロールし、環境を整えることで初めて、すべてを断ち切り清算できたと言えるでしょう。

では「抜く」というのはどういう意味で使われているのでしょうか?

1週間使ってなければ「抜く」ことになる?

薬物リハビリに携わるようになってからというもの、私はなんとも不謹慎だなあと思う場面、発言にいくつも出くわしてきました。

「薬物やめたい!」「抜くことができたら最高」と言っておいて、「もうあの楽しさ・快感は味わえないのかと思うと残念」と言う人もいました。未経験者の人たちが「この人懲りてないのかな…」と思っても仕方ありません。

しかし、実際これは彼らにとって真実なのです。むしろ、楽しい思い出や未練があるにも関わらず「やめたい!」と言うのですから、相当な危機感を抱いているとも言えます。ちなみにこれはアルコールも同じです。

その大きな理由としては、①もう取っていないのにその影響を未だに感じるから②家族や社会に迷惑をかけてしまったから、などがあげられます。そうです、痛い思いをしたのです。

そのために、試しに使用をやめてみます。1週間やってないから、もう身体から抜けているはずだと思います。しかし、何かの拍子にまた取っているときのような感覚が起こったり、欲求がわいてくることがあるのです。

これは、薬物を一度摂取したら、身体から薬物を「抜く」ことはできないという事実とつながります。「抜く」というのは体外に排出することを指します。一度取った薬物は、汗や排便などで身体から抜けていくわけではありません。

なぜなら、薬物は油に溶ける性質があるからです。人間の身体の中で油と言えば脂肪です。薬物は脂肪細胞に溶け、容易に体外に排出されることはありません。これは薬物の持つ性質の中でも、最も邪悪な点の1つと言えます。

薬物を抜くには解毒が必要

薬物を気軽に始めてしまう人は、この事実「薬物は脂肪細胞に溶け、体内に留まる」を知らないのです。言い換えれば、薬物を一度取ったら、その毒素と半永久的にお付き合いしていかなければならないということです。

薬物を単にやめること、法的な罰を受けること、薬を飲むことで一時的な症状を鎮めること…これらの多くは、短期的な効果を見せたあとに逆戻りをさせてしまいます。

せっかく解放されたと思った後に失敗してしまうと、ご本人にもご家族にも大きな挫折となります。これが「薬物依存は一生付き合っていかなければならないものである」という誤った認識に導く原因です。

薬物を「断ち切る」を成功させたら、「抜く」を達成することが成功への道です。

ナルコノンは独自のプログラムによって、体内の脂肪細胞に残留した薬物を解毒する技術を提供しています。

あなたの大切な人が、薬物やアルコール依存の問題を抱えているなら、助かる術がここにあることを忘れないでください。そして、そのような厳しい依存を克服した卒業生たちがすでに世界中にいるのです。

希望を捨てず、ぜひナルコノンにご連絡ください。スタッフが親身にお話をお伺いします。

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