薬物依存は、放置すれば本人だけでなく家族の人生まで深刻なものにしてしまいます。でもどのように関わればよいのかわからないし、嵐が過ぎ去れば今度は「様子を見てみよう…」となります。そしてまた事態は悪化するのです。では、どうすればよかったのでしょうか?今日はそんなお話です。
「やめたいときにやめられる」を信じてはいけない
家族が薬物依存の問題を抱えていることがひとたびわかったら、それはもう本人だけの問題ではありません。最初は、性格が変わってきたな…生活がだらしなくなってきたな…程度だったかもしれません。ところが、やがて仕事を失い、謎の借金が発覚し、犯罪に巻き込まれ、年数を経れば健康まで害します。

始めは悪い遊びに気軽に付き合っただけだったのかもしれません。しかし、大人になってもこの依存に悩まされ続けることになります。本人が「俺は依存じゃない」「やめたいときにやめられる」などと言い、家族がそれを信じてしまったらこの下り坂を止める機会は失われてしまいかねません。本当に自力でやめられるのであれば、再犯で刑務所に戻ってくる薬物依存者たちが「これで最後にしたい」と涙することはないでしょう。

依存が深刻になると、家族の正論も愛情を込めた説得もすべて跳ね返されてしまいます。そんなときは「介入(インターベンション)」という方法を取りましょう。これは、家族や周りの人たちが、専門的に計画立てて準備し、本人に治療を提案して回復への第一歩を踏み出してもらうために行われます。
薬物依存の治療は、本人が助けを受け入れないと始まりません。そしてそれは多くの場合、家族の行動によって生まれます。放っておけば、問題は自然に解決するどころか確実に悪化していきます。
どん底を待ってはいけない
多くの家族が「本人が自分で気づくまで待つべきでは」と悩みます。しかし現実には、薬物依存は待つほどに悪化し、回復までの道のりをより困難にします。家族が「様子を見て」いる間に、本人はまたコッソリ出かけて薬物を手にします。判断力はさらに低下しています。
薬物の使用回数とともに、「自分はもうやめられない」「自分はダメなんだ」という想いが高まります。その後に治療を拒否されてもおどろいてはいけません。彼の中で「やめられないのだから、治療など意味がない」という判断が固まっていったのです。家族はもう無力だと思い、関係性も壊れていきます。

薬物依存の専門家であるアメリカ人のボビー・ニューマン氏は、「愛だけでは回復は始まらない。正しい戦略とタイミングが必要だ」と強く伝えています。これは冷たい意味ではなく、本当の意味で命を守るための現実的な考え方です。
薬物依存の治療は、問題が深刻になる前に始めるほど成功率が高くなります。「どん底」を見れば効果があるだろうと言う人がいますが、どん底まで行くということは、家族が完全に見捨てていたり、受け入れてくれる治療施設もないことを覚悟しなくてはなりません。
私は、何も手を打たず見ているだけが正解だとは到底思えません。私たちは彼にどん底を見て欲しくはないのです。助けたいのです。
タフな愛情がご本人を救う
「本人を変えよう」とすることではなく、「状況を変える」ことから回復の一歩を始めましょう。
薬物依存からの回復は、適切なリハビリ施設、専門家の支援、そして家族の一貫した姿勢によって進んでいきます。本人がどん底を経験し、何をしても無駄だと言ったとしても、それを続けさせるわけにはいかないのです。なぜならここに解決策があるからです。

感情的に訴えるだけでなく、準備された言葉と明確な選択肢を示してください。「リハビリを受けてくれるならば、私たちは応援したい。しかし、薬物使用をこのまま続けていくのならば援助はない」という態度です。治療を受けることが必要であると本人が理解したとき、初めて変化の可能性が生まれます。
回復は偶然起こりません。そのように導くのです。どん底を彼が見ていないなら、リハビリという選択をしないのであればどん底が待っていることを示し、本人の理解を得ます。これには家族の厳しい愛情と、タフな精神力が必要かもしれません。しかし、やる価値は十分にあります。

薬物依存は病気ではありません。根本的な問題を解決すれば、薬物を必要としない人生が待っています。しかし、何もしなければ回復は始まりません。ご家族の行動が、ご本人の人生を変えるきっかけになります。介入の方法についてさらなる情報を得たい方は、ナルコノンにご連絡ください。いっしょに最善の方法を見つけだしましょう。
参考:Bobby Newman Intervention Website
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