日本で主に乱用されている薬物には、大麻、覚せい剤、コカイン、LSD、MDMA、ケタミンなどがあります。そして多くの人が飲んだ経験のあるアルコールも、薬物です。薬物を使う人が恐れられる理由のひとつに、暴力性があります。今日はそれについてみていきましょう。
人が変わったように…
家族が薬物を使っていると初めて知る時…それは雷のような衝撃です。それまでは穏やかだった相手との全面戦争の始まりとなることすらあります。
家族はときに、暴言を目の当たりにしても、その背後に薬物があることを知りません。人が暴力的になり、周囲の人を危険にさらし、警察や救急隊を呼ぶはめになります。攻撃性がひどすぎて精神が崩壊し、何があったかを説明できない人もいます。そんなときは調べを受けて初めて、薬物やアルコールを摂取していたことがわかるのです。
昨今では、元となる薬物に人工的に作られた成分を加えて、作用の予測不可能な薬物を作る者までいます。ですから、自分が取っていたと思っていた薬物が、実際には違うものが混入していることが頻繁にあります。そうです、本人ですら何を体内に取り入れているのかわからないのです。
これは、本人にとっても家族にとっても恐ろしい経験になります。
これらの問題のほとんどが、白い粉末だの、結晶の入ったパケ(小さな袋)だの、カバンに隠された注射器だのにさかのぼるでしょう。特定の薬物の売人から手に入れることもあれば、SNS上でたまたま出会った近所の売人、もしくは友人から手に入れることもあります。
暴力性を増す:覚せい剤
薬物にはそれぞれ特徴があり、鎮静作用、暴力性、幻覚作用などさまざまです。鎮静作用によって「落ち着くことができる」と言われる薬物ですら、実際には精神に作用し、一般的な日常生活では取り除くことのできない毒素を体内に蓄積させていきます。
人をひどく攻撃的かつ怒らせる薬物の本当の危険性は、それらの薬物の中には、死に至る可能性のある肉体的な崩壊を引き起こすものもあることです。あるいは、間違った相手に怒りをぶつけ、暴行を与えたり受けたりすることになるかもしれません。
日本でこの作用をもっとも起こす犯人は、覚せい剤だと言えるでしょう。覚せい剤の大量摂取や、長期間の摂取は、特に妄想や幻覚を引き起こします。薬物使用者は自分の身を守るためだけに、周りの人たちを攻撃したくなるかもしれません。
これは非常に特徴的なことですが、使用者の口から「勘ぐり」という言葉がよく出ます。自分は狙われているのではないか、監視や盗聴をされていないか、壁やテレビの中に邪悪な人々が住んでいる気がする…などと考えるのです。
このような狂気に満ちた誇大妄想を抱えたまま何日も起きていた後、ようやく力尽きる頃には泥のように眠り続けるかもしれません。そのような状態で社会生活を送ることは不可能です。覚せい剤の高い依存性がすべてを奪います。
突然の暴力性
覚せい剤と同様に、人間を活発にさせるタイプの薬物に、コカインがあります。これは、非常に短期的な爽快感と、予測不可能な暴力性を生む薬物です。大麻を長期的に使った者が、さらなる刺激を求めてコカインを使用したところ暴力的になり、薬物使用が明るみに出るということは、正直よくあるパターンです。
幻覚剤やその他の薬物も同様に危険です。最も一般的な幻覚剤、LSDを例に挙げると、幻覚によって過剰な恐怖を感じた人が「それを倒す」ために予測不能の攻撃性を示すことがあります。MDMAも同様に、執拗な思考、パニック発作を引き起こし、攻撃的になる可能性があります。正常な心が麻痺した状態では、相手が負傷しても攻撃をやめない人もいるほどです。
その薬物を取っているときのみならず、薬物の効果が切れてきたときに起こる離脱反応によって暴力的になることもあります。この場合の最悪の結末は、家族が「薬物を取っている方が静かだから、ずっと使わせておこう」と思うほどに無力化されることです。歯止めの効かない状況に屈服させられるのです。
そうなると、逮捕してもらうか、家から追い出すしか、家族の打てる手はなくなってきます。
安全な薬物などありません。薬物使用からくる暴力性によって、完全に制御不能になってからでは遅いのです。深刻な問題を回避するには、知識が不可欠です。
薬物やアルコールの問題を抱えるあなたの大切な人のために、何をすべきか知りたいなら、今すぐにナルコノンに連絡してくださいね。
薬物やアルコール依存について情報を得たい方へ
薬物やアルコール依存の問題に関する情報を配信します。