シンナーを吸うことは、一時期日本で流行しました。しかしながら今でも、主に50代以上の世代で依存に苦しむ人は少なくありません。また、他の薬物に依存している人がその薬物を手に入れられない時、代用するという話も耳にします。シンナーを吸っている人の特徴を知りましょう。
シンナーを吸う人が多かった時代
シンナー吸引は、1970年代から1980年代にかけて日本の若者の間で特に流行しました。当時シンナーは手軽に入手でき、その効果も即効性があるため、ストレス解消や逃避の手段として使用されることが多かったようです。短時間で陶酔感や多幸感を得られるため、多くの若者が依存症に陥りました。
しかし、その乱用による健康被害や社会問題が明らかになるにつれて、取り締まりや啓発活動が強化され、現在ではその使用は減少しています。しかし90年代になると今度は、ガスパン(ガスボンベのガスを直接吸う行為)が流行り、これはシンナーに代わる手軽な薬物となっていきます。
そもそもシンナーは、ペンキや接着剤を薄めるための液体です。油性マジックペンなども、小さいときに嗅ぎ過ぎないようにと、学校の先生に注意を受けた人も多いのではないでしょうか。ガスパンもシンナーも、その手軽さゆえに乱用の対象となりやすくなってしまいました。
いずれにせよ、若者たちのストレスのはけ口として薬物が人間を支配していく構図に、今も昔も差異はありません。
シンナーを吸ってる人の身体的特徴
シンナーを吸引した人は、特有の身体的特徴を示します。これらの特徴を知ることで、早期に問題を発見し、適切な対策を講じることができます。まず、シンナーを吸引すると、特有の甘い臭いが体から発せられます。この臭いは、髪の毛や衣服、呼気に残ることが多く、周囲の人が気づきやすい特徴です。
また、シンナーを吸引すると目が充血し、瞳孔が拡大することがあります。さらに、視界がぼやけたり、二重に見えたりすることもあります。これらの症状は一時的なものですが、頻繁にシンナーを吸引することで、視力に永久的なダメージを与える可能性があります。
長期間にわたってシンナーを吸引すると、皮膚に乾燥やかゆみ、赤みが現れることがあります。特に顔や手の周りにこれらの症状が見られる場合は、シンナー乱用のサインかもしれません。また、シンナーの乱用は食欲不振や嘔吐を引き起こし、体重の減少をもたらすことがあります。急激な体重減少は、目に見えてわかりやすい特徴のひとつでしょう。
あなたの大切な人の様子がおかしいと感じたら、上記のような身体の変化がないか、まずは観察してみてください。これが、その人を正しく助けるための一歩になります。
シンナーを吸ってる人…行動の特徴
さて、若い頃にシンナーの乱用を経験し、今はもうやめているという人でも、何かの拍子に試したい衝動に駆られ、逆戻りしてしまう人もいます。その人の行動パターンの特徴に、注意深く目を向けてみましょう。
シンナーを吸引すると、高揚感や多幸感を感じることがありますが、その効果がさらに進むとボーッとしたり、幻覚や幻聴を体験することもあります。効果が切れると急激に気分が落ち込み、イライラや不安を感じることが多くなります。これはその他の薬物と同じ、薬物としての害です。
これによって人間関係が悪化し、家族や友人、仕事などのさまざまなグループから孤立してしまう人も多いものです。学校や仕事をサボる、友人との付き合いを避ける、家族との会話を避ける…などの行動が見られる場合は、まずは何があったのか声をかけてみてください。
もちろん、必ずしも薬物使用であると断定できませんから、まずは理解あるコミュニケーションから、その人の心を開きましょう。もしもその人が、シンナーの依存になっていることがわかったら、すぐにナルコノンにご連絡ください。ナルコノンでは、そのような依存に陥ってしまった根本的な原因を解決するためのプログラムを提供しています。
明るい未来を想い描くことは、今はまだ到底できないかもしれません。しかし、向き合うことでのみ、その問題にメスを入れることができます。ぜひ大切な人を救い、あなたご自身も幸せになりましょう。まずは電話やお問い合わせフォームからご連絡ください。
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