薬物を使っている人たちは、その人たちだけの間で通じる言葉をよく使います。ですから、薬物を使ったことのない人にとってはサッパリわからないものです。「マンチー」という言葉もそのひとつです。しかもこの言葉は、なんだか楽しげに使われることが多いです…さあ、まずは意味を知りましょう。
大麻を使う人の言う「マンチー」って?
もしかして、うち子は薬物を取っているのでは…?そんな風に疑い始めるとき、または突然それが発覚したとき、薬物を使ったことのないご両親にとっては、青天の霹靂です。それが夫、妻、友人であっても同じことでしょう。薬物を使ったことのない側からしてみれば「まさかうちの○○が…」と、信じられない気持ちになって当然です。
そして、携帯をこっそり見てみたりするんです。私が受けるお問い合わせの中でも、よくあるお話のひとつは「携帯のやり取りを見たら、○○と書いてあった。何のことかわからず調べたら、薬物のことだった」と言う、ご両親からの声です。
「あの時はブリッてマンチーやばかった」…??はい、そうですね。もう何のことやらわかりません。これは「大麻を吸ってハイになった時に、食欲がわきすぎてやばかった」という意味です。
マンチー(またはマンチ)とは、英語の「munch」からきています。この英単語の本来の意味は、食べ物を食べるときの「もぐもぐ」とか「むしゃむしゃ」のことです。それを英語で「マンチ・マンチ」と言います。
munchies(マンチーズ)というと、スナックとか、小腹が空いたときに食べるもののことを指します。大麻使用者の間で「マンチー」という言葉は、薬物の影響によって、食欲が増した、味覚が過敏になった時に使うようです。
一生食べられる?マンチーの状態
大麻を使う人たちの間では、大麻を取ったことによって食べ物をおいしく感じられるということで、このマンチーの状態を、良いこととされている風潮があります。それは「おいしく感じられる」と評価しているからです。
しかし、このマンチーの状態は、本人たちからすると「おいしく感じられる」かもしれませんが、実際には「大麻の毒成分が満腹中枢を破壊する」ということを示しています。多くの大麻使用者の人は知らないか、意識していないのかもしれません。
人間は、体内のエネルギーが足りなくなると「お腹を空かせる」ことによってそのSOSを出します。栄養が満たされれば、今度は満腹中枢が作用して「お腹がいっぱいになった」と感じさせることによって、食事による栄養摂取を止めます。
マンチーになることで、その人はお腹がいっぱいになったと感じることができなくなります。それでドカドカ食べてしまい「マンチー最高!」「マンチーフードは何にしようかな!」と始まるわけです。その時は「マンチー最高」かもしれませんが、その真実は、身体の情報を正しく感じる器官が壊されているのです。
ちなみに、実際ナルコノンの生徒の中にも、プログラム参加初期に食欲をセーブできなくなる人たちがいます(その場合は、少しずつ慣らしながら自分でコントロールできるようにしていきます)。
「大麻でマンチー」はハッピーな状態とは言えません
ですから、マンチーの状態とは人間の望ましい状態ではありません。できる限り良い状態を長く保つことを目的として、せっかく身体に備わった機能を、破壊しているからです。それを引き起こす薬物の恐ろしさに気づかなければなりません。
そして、お察しかもしれませんが、大麻が壊すのは食欲をつかさどる機能だけではありません。
大麻は人の心を変え、感覚を変えます。肺の奥深くまで煙を吸引し、長くため込むために、肺に深刻なダメージを与えます。喉の痛みや咳などを伴う不快感だけでなく、1本のジョイント(巻きたばこ状にして吸うもの)はタバコ5本分の発ガン性物質をつくり出すことがわかっています。
私は大麻使用者に「大麻を吸って人に優しくなれるのだから、いいじゃないか」と言われたことがあります。しかしそこで私が質問することは「大麻を吸わないと優しくなれないのは、人間にとって普通のことだと思いますか?」です。
あなたは、もともととても素晴らしい存在です。薬物などなくても、本当に価値のある人間なのです。ですから、本当は薬物なんて必要ありませんでした。
あなたを打ち負かしたものは、人生での挫折や失敗かもしれません。何かを失った悲しみかもしれませんし、あなたの好きな人と一緒にいられなかったことかもしれません。
人生にはさまざまなことが起こります。しかし何があったにせよ、あなたには優しい心と素晴らしい人生がありました。ナルコノン・プログラムは、それを取り戻すためのプログラムです。
薬物を我慢してやめることを教えることを目的とはしていません。薬物を取ることなんてみじんも考えることのなかった、あなたの最高の状態を取り戻す方法を学ぶ場所を提供しています。
どんな状態からでも、人は良くなることができます。それが、ナルコノンが実現していることです。薬物やアルコールの問題でお困りの方がいらっしゃいましたら、今すぐにナルコノンジャパンにご相談ください。スタッフが親身にお話をお聞きいたします。
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