エトミデートという薬物が、2024年ごろから「即効性のある脱法ドラッグ」として日本で急速に広まり、2025年5月、厚生労働省によって正式に規制薬物に指定されました。最近ニュースなどで取り上げられており、耳にしたことがある人もいるでしょう。今日はそんな新種の薬物「エトミデート」について解説していきます。
エトミデートとは
もともとエトミデートは全身麻酔の際などに使われる医薬品です。オーストラリアやカナダでは主に医療現場で利用されています。しかしその強い鎮静作用から、医療目的以外で乱用されるケースが相次いでいます。
乱用目的で使用されるエトミデートは、中国や台湾などアジア諸国で広まり、最近になって沖縄に流入し始めたそうです。リキッド状に加工され、主に電子たばこ(VAPE)で吸引する形式で密売されています。
エトミデートは通常「笑気麻酔」や「ゾンビカートリッジ」といった隠語で呼ばれており、SNS(Xやテレグラム)を通じ、10〜20代の若者の間で大麻などと並んで広まっています。価格は1本約3,000円程度だそうです。
日本の警察がその存在に気づいたのは、沖縄県内で起きた事故の捜査中のことでした。酩酊状態の関係者からアルコールは検出されなかったものの、所持品からエトミデート入りのリキッドが見つかって「なんだこれは」となった。さらには深夜徘徊していた少年らの所持品からも同様のリキッドが見つかり、蔓延の実態が明らかとなったことで今回の規制に至りました。
台湾ではすでに2023年に違法薬物として指定されており、大麻やコカインと同等の扱いで厳しく取り締まられています。台湾では相当蔓延しているようで、事態は深刻なようです。沖縄は台湾と地理的にとても近いですから、流入しやすいでしょうね。
エトミデートを使うとどうなる?
こちらは、エトミデートに関するニュースの引用文です。
指定薬物所持の疑いで逮捕されたのは、那覇市に住む無職の16歳の少年です。少年は6月5日、自宅で指定薬物のエトミデートを含む液体およそ0.78グラムを所持した疑いがもたれています。「薬物を使用しているかもしれない」と家族からの通報を受けた警察官が、少年の自宅から容器に入った液体のエトミデートを押収しました。警察官が駆けつけた際、少年は手が震え叫び声をあげるなど異常な行動が見られたということです。『FNN プライムオンライン 2025.7.10』より
こちらも別の記事からの引用です。
県警によると、今年2月ごろから交通事故や薬物事件の捜査中にエトミデートを含む危険ドラッグを発見するケースが増えていた。所持していた人の中には、意識が混濁したり、手足のしびれを訴える事例があったという。
どうやら現状観察されている効果は、手足の麻痺、意識の混濁、奇声を発するなどの異常行動です。意識の混濁とは、意識レベルが低下し、周囲の状況を正しく認識できなくなる状態のことです。違法薬物を摂取すると、ぼんやりとしてしまい、反応がない状態に陥ることがよくありますが、おそらくエトミデートも同様の効果をもたらすようです。
エトミデートを摂取してしまったら…
沖縄県での度重なる摘発を受け、エトミデートは今年の5月に指定薬物に認定されています。使用は犯罪ですので、絶対に買わない、使わないようにしてください。もしもエトミデートを使ってしまったら、、、
ここ薬物リハビリ施設ナルコノンジャパンンにご連絡ください。あらゆる違法薬物は、その強力な効果により心と体にに深刻なダメージを与えます。その上、違法薬物は依存性が高く、使用者は一度使い始めるとだんだんとのめり込んでいく傾向にあります。
今からでも遅くありません!薬物をやめるのに早いに越したことはありません。話しづらいお話も、専門のスタッフが親身にお話を聞きます。ぜひ一度お電話ください。
参照ページ
FNNプライムオンライン
「薬物を使用しているいるかもしれない」家族が通報し発覚 『笑気麻酔』所持疑い16歳少年を逮捕
https://www.fnn.jp/articles/-/899979
TBS NEWS DIG
「エトミデート」指定薬物に 若年層に広まる「笑気麻酔」取り締まり強化へ
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1933888?display=1
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