海外旅行や留学先で、大麻(マリファナ)を目にする機会が増えてきています。カナダやアメリカの一部州、オランダ、タイなどでは、嗜好用大麻が合法または非犯罪化されており、観光客でも購入や使用が可能な場合があります。「現地では合法だから問題ない」と考える日本人も少なくないでしょう。しかし、日本人の場合、事情は少し異なります。日本の法律は、国境を越えて適用されるからです。
大麻とは
大麻(マリファナ)は世界で最も乱用されている薬物のひとつです。マリファナはインド大麻という植物からつくられます。「薬物」成分は、主に花(「つぼみ」と呼ばれる)に見られ、種子や葉、植物の茎にも含まれています。マリファナは、乾燥した麻の葉や茎、花や種子の混合物として販売されます。 その色は通常、緑色か、茶色か、灰色です。ハシシ(Hashish)というのも大麻です。ハシシは、黄褐色や茶色や黒い樹脂を乾燥させたもので、棒状か球状に固められます。マリファナやハシシを吸うと、独特の甘いにおいが発せられます。
大麻の煙を吸うと通常、数分でその作用が感じます。心拍数の増加、身体の調整機能やバランスの低下、「夢のような」非現実的な心理状態などで、30分以内にそのピークを迎えます。こういった即効性の作用は通常2~3時間で消えますが、摂取する量やTHCの強さ、混合される薬物によっては、それよりも長く続く場合もあります。THCというのは大麻の成分のひとつで、これが陶酔感などの精神作用を起こすため、規制の対象となっています。
大麻好きは日本では生きづらい?
海外の一部地域では合法でも、日本に戻れば違法です。脅かすつもりはないですけど、使用が発覚した場合、所持や使用で5年以下の懲役 が科される可能性があります。執行猶予がつく場合もありますが、下手すると前科は残ってしまいます。
さらに社会的な影響も無視できません。勤務先や学校に知られれば退職や退学につながる可能性がありますし、家族や友人との信頼関係も大麻きっかけで損なわれることがあります。「海外で吸っただけ」という経験であっても、日本社会の中では「違法薬物を使った人」と見なされてしまいかねません。
とはいっても、私の肌感覚では、大麻吸ったことある人って滅多にいないわけでもないというか。帰国子女だったり、留学経験者だったり、海外が身近にある人は経験者が多い。やはり海外ではカジュアルなものと見なされているケースも多く、その点大麻を目にする機会は多いのでしょう。
反対に、日本で生まれて、日本で育ってきた人が日本社会のなかでバッタリ大麻と出会うというケースは稀でしょうね。日本で大麻を吸う人って、基本的にそのことを隠していますから。日本ではそれだけタブー感が強いので、当然と言えば当然ですがね。
海外で吸っても法律的にはアウト
日本の大麻取締法には「国外犯処罰規定」があります。これは、外国で大麻を使用したとしても、日本に帰国すれば法律で裁かれる可能性があるというルールです。もちろん、帰国時に全員が検査されるわけではありません。しかし、SNSの投稿や友人の証言などから発覚するケースもあり得ます。つまり、「現地では合法だから」と安心するのは、日本人にとっては正しい判断ではありません。
海外で大麻を吸う日本人には、好奇心が強く、現地の文化や習慣に触れることを楽しむタイプが多いです。冒頭でお話したように海外では合法・非犯罪化されている地域があり、旅行者としての自由度の高さに惹かれて試すことがあります。
しかし、大麻は吸わないでください。法律でアウトになっているワケを考えましょう。それは大麻が主に害をもたらすモノであると認められているからです。大麻をみんなが吸えば、世の中ハッピーになると考える人がいますが、冗談じゃない。無気力で、生産性の全くない社会が生まれるだけでしょう。大麻は吸わない!これを徹底するだけで、どこに行っても大丈夫。
万が一薬物をすでにやってしまっているなら、ここ薬物リハビリ施設ナルコノンジャパンにご連絡ください。最後の希望、扉を開けるときです。
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