大麻(マリファナ)とは
マリファナは世界で最も乱用されている薬物のひとつです。
マリファナはインド大麻という植物からつくられます。「薬物」成分は、主に花(「つぼみ」と呼ばれる)に見られ、種子や葉、植物の茎にも含まれています。
マリファナは、乾燥した麻の葉や茎、花や種子の混合物として販売されます。 その色は通常、緑色か、茶色か、灰色です。
ハシッシュは、黄褐色や茶色や黒い樹脂を乾燥させたもので、棒状か球状に固められます。 マリファナやハシッシュを喫煙する時、特有の甘いにおいが発せられます。
マリファナは植物であり自然なものなので、無害だと耳にしたことがあるかもしれません。 しかし、そうではありません。 毒ニンジンという有毒な植物も「自然」ですが、人を殺すことがあります。
乾燥させた葉とつぼみを燃やし、あなたの肺の中にその煙を吸い込むことは間違いなく「自然」ではなく、あなたの身体にとって有害になることも知るべきです。
マリファナは、アルコール、コカイン、エクスタシーと同様に薬物です。 そして、これら他の薬物と同様、それには有害な副作用があるのです。
マリファナは、紙巻タバコ(ジョイント)として喫煙したり、パイプや「ボング」として知られる水パイプで吸引することもできます。 また食べ物に混ぜたり、お茶として飲用されることもあります。時には、葉巻を開いて、タバコを取り除き、マリファナと取り換えて使用されることもあります。これは「ブラント」と呼ばれます。 ジョイントやブラントは、クラック・コカインやPCP(麻酔薬の一種、強力な幻覚剤)などの一層強力な薬物とともに用いられることもあります。
ジョイントの煙を吸うと、通常、数分でその作用が感じられます。 すぐに感じられるのは、心拍数の増加、身体の調整機能やバランスの低下、「夢のような」非現実的な心理状態などで、30分以内にそのピークを迎えます。 こういった即効性の作用は通常2~3時間で消えますが、摂取する量やTHCの強さ、混合される薬物によっては、それよりも長く続く場合もあります。
ジョイントの典型的な常用者は、タバコを喫煙する場合よりも多くの煙を吸引し、長くため込むので、肺に深刻な影響を受けます。 喉の痛みや咳などを伴う不快感だけでなく、1本のジョイントはタバコ5本分の発ガン性物質をつくり出すことがわかっています。
マリファナの使用による精神的な影響も等しく深刻です。 マリファナを吸う人は、吸わない人に比べて、記憶力や判断力が低下します。マリファナを吸っている若者たちに関する最近の研究によると、感情、動機、そして決断に関する脳の働きに異常が発見されました。
(引用・出典:https://jp.drugfreeworld.org/drugfacts/marijuana.html)
大麻(マリファナ)がもたらす影響
マリファナを吸ってからすぐに起こる反応として、心拍数の上昇、方向感覚の喪失、身体調整作用の欠如などがあり、しばしば憂うつ感や眠気がその後に続きます。 パニック発作や不安に襲われる人もいます。
マリファナの煙には、複数の発ガン性物質がタバコよりも50%から70%も多く含まれています。ある研究調査では、マリファナ1本が肺に及ぼす悪影響はタバコ5本分に相当すると報告しています。マリファナを長期間常用している人は、しばしば気管支炎や呼吸器官の炎症を起こします。
マリファナは単に身体の健康に影響を及ぼすだけではありません。 2008年にオーストラリアで行われた研究では、マリファナを長期間大量に使用すると脳の異常を引き起こすとしています。それを裏付けるように、マリファナによる長期的な影響に関する過去の複数の調査では、マリファナの使用により、他の主な薬物を長期間乱用した場合と同様の変化が脳内に引き起こされることが示されています。 継続的なマリファナの使用と精神異常との関連性を示す研究も数多くあります。
マリファナは精子細胞の構造を変え、変形させます。
したがって、少量のマリファナでさえ、男性の一時的な生殖機能障害の原因になることがあります。女性がマリファナを使用すると、月経の周期が乱れることがあります。
調査によれば、マリファナを大量に吸った人は心の働きが衰える傾向があります。 マリファナに含まれるTHCは、脳内の神経細胞を遮断し、記憶力に悪影響を及ぼします。
マリファナは、細胞分裂に異常を来す薬物のひとつであり、これは深刻な遺伝的欠損につながります。 妊娠中の女性が習慣的にマリファナやハシッシュを喫煙すると、早産を引き起こし、標準よりも小さく、体重の軽い新生児を産むことがあります。 過去10年間に、自発性に乏しく、集中力や目標を追求する能力の低い子供たちが、マリファナ使用者の親たちから数多く生まれてきています。妊娠中にこの薬物を使用すると出生障害や精神異常を引き起こし、子供に白血病(骨髄のガン)の危険性を高める可能性があると指摘する調査もあります。
(引用・出典:https://jp.drugfreeworld.org/drugfacts/marijuana/the-harmful-effects.html)
気晴らしのためのマリファナ使用者は、マリファナが生み出す効果やハイな気分を味わうためにそれを取ります。 それを使用し続けると、この薬物に対する耐性ができるため、以前と同じ高揚感を得るためにさらに強い薬物を使用するようになります。
人は望ましくない状態や感情から逃れるために薬物を取るのです。 マリファナは「ハイ」になっている間だけ、一時的にその問題を覆い隠します。 その「ハイ」な状態がうせると、問題や望ましくない状況は、以前より強烈になって戻ってきます。 こうして使用者は、マリファナの「効き目」がなくなると、さらに強力な薬物へと走るのです。
マリファナの使用者は、一般的にパーティーでグループになったり、それを他の人たちと分け合うために一緒にいたりするといった事実があります。 それから、誰かがそのグループに新しい薬物を持ち込むと、それが心理的にそのグループの一部となり、誰もがその新しい中毒性のある薬物を取るグループの一員となります。
ある研究によると、マリファナを使用している若者(12歳から17歳)がコカインを使用する可能性は、使用していない子供と比べ85倍も高く、15歳以前にマリファナを吸っていた子供の60%がコカインを使用するようになっています。
(引用・出典:https://jp.drugfreeworld.org/drugfacts/marijuana/on-the-road-to-drug-abuses.html)
マリファナは記憶力に害を及ぼし得ます。そしてこの影響は、薬物から直接の効き目がなくなってからも、数日間から数週間持続します。 ある研究では、マリファナを乱用している人々に、あるリストから言葉が思い出せるかどうかのテストが行われました。 その結果、マリファナを吸うのをやめてから4週間が過ぎるまで、その人たちの言葉を正確に思い出す能力は、正常に戻りませんでした。
マリファナを吸う生徒は、吸わない生徒に比べ成績が悪く、大学に進学する率も低くなっています。 単にこのような生徒たちは、薬物を使っていない人に比べ、情報を思い出したり整理したりする能力が劣ってしまうのです。
(引用・出典:https://jp.drugfreeworld.org/drugfacts/marijuana/behind-the-smoke-screen.html)